DPスティックの使用法

経鼻内視鏡におけるベストな鼻腔麻酔法である「スティック法」で使用します

1.DPスティックに8%キシロカインを塗布します

DPスティック挿入部に高濃度麻酔液(8%キシロカイン)を塗布します。挿入部の72個のディンプルに確実に麻酔液を溜めるため、尿検査用容器に麻酔液を4プッシュしてDPスティックを容器内に挿入し回転させながら麻酔液を付着させます。空中で麻酔液をスプレーする方法もありますが、ディンプル内に麻酔液が十分に入りませんので適切な方法ではありません。

2.挿入部の先端にキシロカインぜり-を塗布します

DPスティック挿入時の鼻痛を低減するため、挿入部の先端のみにキシロカインゼリーを塗布します。挿入部全体にキシロカインゼリーを塗布するとディンプル内の高濃度麻酔液を排除してします可能性がありますので適切ではありません。
(写真ではキシロカインゼリーに青い色をつけています。)

3.DPスティックを鼻腔内に挿入し麻酔液を鼻粘膜に浸潤させます

DPスティックを鼻腔に挿入後、回転させながら前後に動かすことでディンプル内の麻酔液を挿入ルートの鼻粘膜に確実に浸潤させることができます。

DPスティックでは1回(1分間)の挿入でルート麻酔が完了します

DPスティックは麻酔液を確実に鼻腔粘膜に浸潤させることができますので、鼻腔挿入1回(1分間)で十分な麻酔効果が得られます。現在、ディスポタイプスティックでは1回では麻酔効果が弱いため2回法が推奨されています。DPスティックを使用することで前処置時間を短縮することが可能となります。

DPスティックを用いた「2分間鼻腔麻酔法」

DPスティックを用いた鼻腔麻酔法の一例をご紹介します

経鼻内視鏡研究所が推奨する「2分間鼻腔麻酔法」をご紹介します。2分間で鼻腔麻酔が完了しますので、検査数が多い施設でも効率よく検査数をこなすことが可能です。

DPスティックをスコープ挿入ルートに挿入する方法

鼻痛を誘発することなくDPスティックを挿入するテクニックです

経鼻スコープの挿入ルートは「中鼻(甲介下端)ルート」と「下鼻(甲介下端)ルート」があります。各ルートにDPスティックを挿入するテクニックについて解説します。まれに「中間ルート」(中鼻ルートと下鼻ルートの間を通るルート)がありますが、中間ルートは下鼻ルートに準じた手技で挿入することができます。